試験に合格できますように。
仕事がうまくいきますように。
大切な願いほど、神様に祈りたくなることがあります。
祈ること自体が、
悪いわけではありません。
問題になるのは、祈ったことで安心し、
自分ができる準備まで、
止めてしまうときです。
ブルース・リーは、
神を遠くから何かを与える存在としてではなく、
自分の内側を確かめる存在として語りました。
先に結論を言います。
祈った後に、
「では、自分は何をするのか」と問い直す。
願いを、誓いと予定へ変えることが、
神頼みで終わらず、
自分の意志で人生を動かす方法です。
この記事でわかること
ブルース・リーの名言「神は自分の内側にある」
“If there is a God, he is within.
You don't ask God to give you things,
you depend on God for your inner theme.”
もし神がいるなら、神は自分の内にいる。
何かを与えてくれと神に願うのではなく、
自分の内なる指針を求めて神に頼るのだ。
―ブルース・リー
この言葉は、ブルース・リーの言葉をまとめた、
『Striking Thoughts』に収録されています。
原文の「inner theme」は、
直訳すると「内なる主題」に近い表現です。
ここでは日常で意味をつかみやすいように、
自分の生き方を決める内なる指針と捉えています。
また、この言葉は、
「神がいるなら」という条件から始まります。
宗教を信じなさい、
あるいは信じるなと、
他人へ答えを押しつける言葉ではありません。
答えや力を外から与えてもらう前に、
自分の内側にある意志、価値観、責任を、
確かめようとする言葉です。
この名言が伝える3つのこと
自分の進む道を決めないということです。
それでも、準備と選択には自分で責任を持てます。
時間と行動の使い方で示します。
つまり「自分の内側に頼る」とは、
何でも一人で抱え込むことではありません。
人に相談する。
専門家に教わる。
助けを求める。
それらも、自分で必要だと判断し、
自分から起こす行動です。
祈ることと、神頼みで終わることは違う
神社へ行くことも、
お守りを持つことも、
否定する必要はありません。
祈ることで気持ちを落ち着け、
自分の決意を確認できる人もいます。
違いが出るのは、
祈った後です。
「今日から毎日、過去問を10問解きます」と決めます。
本来必要な準備を後回しにします。
祈りを「結果をください」というお願いだけで終わらせず、
「自分はこう動きます」という、
誓いの時間に変えればいいのです。
悩んだら「変えられる・影響できる・変えられない」に分ける
願いが大きいほど、
自分では決められない結果ばかりを考え、
不安になりやすくなります。
そんなときは、
目の前の問題を、
次の3つに分けてみてください。
練習回数、相談するかどうか。
信頼を得るための普段の行動。
天候、過去、偶然に起きる出来事。
変えられないことを考える時間を減らし、
変えられることへ、
時間と力を戻します。
結果を完全に支配することはできなくても、
結果に近づく行動は、
今日から選べます。
神頼みを行動へ変える5つの手順
祈った後に何をすればいいか、
次の順番で決めてみてください。
「○月の試験で合格点を取る」のように具体化します。
「毎日30分、試験勉強をします」へ変えます。
合格や成功に近づく行動を一つに絞ります。
机で過去問を10問解く」のように予定します。
今日か明日、一回目の行動を終わらせます。
「もし○○したら、△△する」という計画は、
心理学では実行意図と呼ばれています。
実行する時と行動を先に結びつける方法は、
目標達成を助けることが、
複数の研究をまとめた分析でも報告されています。
ただし、これも魔法ではありません。
本当に実現したい目標を決め、
実行できる大きさまで小さくすることが前提です。
受験・仕事・人間関係では、どう使う?
帰宅後に過去問を一回分だけ開き、弱点を3つ書きます。
相手が迷う点を一つ予想し、数字や具体例を加えます。
責めずに話せる短い言葉を考え、自分から連絡します。
今日の練習で直す動きを一つ決め、終了後に記録します。
願いが同じでも、
次の行動が具体的になれば、
一日の使い方が変わります。
運が必要な場面はあります。
しかし、運が来たときに生かせるかは、
それまでの準備に左右されます。
宮本武蔵「仏神は貴し、仏神をたのまず」との共通点
宮本武蔵が晩年に残した『独行道』には、
「仏神は貴し、仏神をたのまず」という一節があります。
一般には、
「我、神仏を尊びて、神仏を頼らず」
という言葉でも紹介されています。
神仏を粗末にするという意味ではありません。
敬う心は持つ。
しかし、自分が果たすべき責任まで、
神仏へ預けないという姿勢です。
ブルース・リーと宮本武蔵では、
時代も文化も考え方も同じではありません。
それでも、外から救いが来るのを待つ前に、
自分を鍛え、自分の道を進む点には、
共通する強さがあります。
「自分の意志に頼る」ときの注意点
自分の意志に頼ることと、すべてを自分の責任にすることは違います。
病気、災害、差別、家庭や職場の環境など、
個人の努力だけでは解決できない問題があります。
苦しいときは一人で耐えず、
家族、友人、公的な相談窓口、
医師や専門家へ助けを求めてください。
助けを求めることは、
意志が弱い証拠ではありません。
自分を守り、問題を解決するために、
使える力を自分で選ぶ行動です。
この名言の出典と、さらに読みたい本
この名言を含むブルース・リーの言葉を、
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ブルース・リーのメモや言葉を、
ジョン・リトルが主題別に編集した日本語版です。
現在は中古本が中心のため、
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娘シャノン・リーが、父の哲学を、
現代の生活でどう生かすかを読み解いた一冊です。
よくある質問
神頼みは、しない方がいいのでしょうか?
祈ることが心の支えになるなら、
やめる必要はありません。
ただし、祈りを準備の代わりにせず、
祈った後に、自分ができる行動を、
一つ決めることが大切です。
自分の意志に頼るなら、人に相談してはいけませんか?
むしろ、必要なら相談してください。
人任せにすることと、
自分で考えたうえで助けを求めることは違います。
努力しても、結果が出なかったらどう考えますか?
結果だけで、努力のすべてを失敗と決めないことです。
何が通用し、何が足りなかったのかを確認し、
続ける、方法を変える、目標を変えるの、
どれが必要かを選びます。
「人事を尽くして天命を待つ」と同じ意味ですか?
完全に同じではありませんが、
自分にできることを尽くし、
最後は支配できない結果を受け入れる点は通じます。
まとめ:願いを、自分の一歩へ変える
ブルース・リーの「神は自分の内側にある」という言葉は、
信仰を否定し、
何でも一人で解決しろという教えではありません。
外から結果を与えてもらうことだけを願わず、
自分の内側にある意志を確かめ、
それを行動で表すための言葉です。
願いを書く。
自分の誓いへ変える。
変えられることを一つ選ぶ。
実行する時を決める。
24時間以内に始める。
今日やることは一つです。
今、神様や運に願っていることを書き、
その下に、
「そのために今日、自分は何をするか」と書いてください。
祈った後に立ち上がり、
自分の足で一歩を踏み出す。
そのとき願いは、
ただ待つものではなく、
自分の人生を動かす意志へ変わります。
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日本語でさらに読みたい人へ。
名言の書誌:Tuttle Publishing『Bruce Lee Striking Thoughts』
日本語版書誌:国立国会図書館『ブルース・リーが語るストライキング・ソーツ』
宮本武蔵『独行道』の研究資料:国立国会図書館「宮本武蔵の『独行道』」
行動計画の参考:Gollwitzer & Sheeran(2006)
紹介書籍:『ブルース・リーが語るストライキング・ソーツ』
紹介書籍:『友よ、水になれ―父ブルース・リーの哲学』
※英文の日本語表現と本文の解釈は、上記資料をもとに筆者がまとめています。