つらいことが続いていると、 「この状態がずっと続くのではないか」と感じることがあります。
そんなときに思い出したいのが、 ブルース・リーが人生を「流れ」として捉えた言葉です。
無理に元気になる必要はありません。 つらかった出来事を、急いで「良い経験だった」と考える必要もありません。
ただ忘れたくないのは、 今の苦しさが、人生そのものではないということです。
辛いときに思い出したいブルース・リーの言葉
“Life is an ever flowing process.”
「人生は、絶えず流れ続ける過程である。」
出典:Bruce Lee公式「#53 Meaning of Life」/日本語訳は当サイト
Bruce Lee公式では、この言葉とともに、 人生には不快な出来事が起こり、傷が残ることもあると紹介されています。
それでも人生そのものは流れ続ける。 そして、一つひとつの経験から学びながら進んでいく。
ブルース・リーは、 人生を「嫌なことが何も起こらない状態」と考えていたわけではありません。
良い時期も悪い時期も、人生は変化し続ける。 今は人生の結論ではない。
なぜ辛いときは「このままずっと」と感じるのか
苦しいときほど、 私たちは今日の感情を、そのまま未来へ延長して考えがちです。
今日もつらかった。
明日もきっとつらい。
来月も変わらない。
この先もずっと同じかもしれない。
けれども現実には、 人生の条件は少しずつ変化しています。
人間関係が変わることがあります。
環境が変わることがあります。
自分の考え方が変わることがあります。
今は見えていない選択肢が見つかることもあります。
そして何より、 自分自身も変わっていきます。
Bruce Lee公式でも、水は人生の比喩として扱われ、 人生は絶えず動き、変化し、流れているものとして説明されています。
傷が残っても、人生は流れていく
「人生は流れる」と聞くと、 時間がたてば何もかも忘れられるという意味に聞こえるかもしれません。
そうではありません。
つらい経験によって、 心に傷が残ることもあります。
失ったものが戻らないこともあります。 起きてしまった出来事そのものを消すこともできません。
それでも、 傷を持ったまま、次の場所へ進むことはできます。
川の中に大きな岩があれば、 水はそこで一度ぶつかります。
しかし水は、 その岩と永遠に力比べを続けません。
横へ回り、 細い隙間を抜け、 形を変えながら先へ進みます。
ブルース・リーが水を重要な比喩として使った哲学は、 こうした柔軟さと深くつながっています。
「流れる」とは、ただ我慢することではない
水のように生きることは、苦しい場所で耐え続けることではありません。
仕事がつらい。
人間関係が苦しい。
心身が疲れている。
自分だけではどうにもならない。
そんなとき、 「我慢していれば、そのうち流れていく」と考えて 自分を追い込み続ける必要はありません。
水は進めなければ方向を変えます。
休む。
誰かに相談する。
距離を取る。
やり方を変える。
環境を変える。
こうした選択も、 人生の流れを止めないための行動です。
辛いときに今日できる3つのこと
1.「これからずっと」ではなく「今日」に戻る
「これからどうなるのだろう」と考え続けるほど、 まだ起きていない未来まで苦しくなります。
まずは、 今日一日をどう過ごすかまで時間を小さくします。
人生全体の答えを、今日出す必要はありません。
2.一つだけ変えられるものを探す
全部を一度に立て直す必要もありません。
少し早く寝る。
予定を一つ減らす。
一人に話してみる。
10分だけ外へ出る。
一つだけ断る。
ほんの小さなことで構いません。
昨日と違う流れを一つ作る。
それだけでも、 「完全に止まっている」という感覚から少し離れられます。
3.今の自分を責めない
元気だったときの自分と比べて、 「こんな自分では駄目だ」と決めつける必要はありません。
川にも、 激しく流れる場所と、 ほとんど動いていないように見える場所があります。
今はゆっくり進む時期なのかもしれません。
それでも、 人生そのものが終わったわけではありません。
「水になれ」の哲学と一緒に読むと、さらに深く分かる
今回の「人生は流れ続ける」という考え方は、 ブルース・リーの最も有名な 「水になれ」の哲学ともつながっています。
Bruce Lee公式でも、水は 「常に動き、変化し、流れる」人生の比喩として説明されています。
つまり「水になれ」は、 単に臨機応変に振る舞うための言葉ではありません。
人生そのものが変化する以上、 自分も固まりきらず、 その時々の現実へ応じて変化していく。
その生き方まで含んだ哲学として読むことができます。
まとめ|今は人生の途中にいる
今は人生の結論ではなく、途中にいる。
つらかった事実を、 無理に肯定する必要はありません。
傷を急いで消そうとする必要もありません。
ただ、 今の状態が永遠に固定されているわけでもありません。
人生は流れます。
周囲も変わります。
そして自分自身も変わります。
今日は大きく前進できなくてもいい。
流れを止めないための、 小さな一歩だけを選ぶ。
ブルース・リーの言葉が教えてくれるのは、 無理やり強くなることではなく、 変化の中で生き続ける強さなのだと思います。
