ブルース・リーに興味を持った。
でも、 映画を調べてみると、
『燃えよドラゴン』。
『ドラゴンへの道』。
『ドラゴン怒りの鉄拳』。
『ドラゴン危機一発』。
『死亡遊戯』。
似たタイトルが並んでいて、
「結局どれから見ればいいの?」
となる人も多いと思います。
先に答えると、 ブルース・リーを初めて見るなら、 私は 『燃えよドラゴン』 をおすすめします。
しかし、 ブルース・リーが どのように映画スターとして進化していったのか 知りたいなら、 公開順に見るのも非常に面白い。
さらに作品を深く見ると、 単なるカンフー映画ではありません。
怒り。
自由。
自己表現。
柔軟性。
限界を超えること。
ブルース・リーが 生涯考え続けたテーマが、 映画の中にも見えてきます。
今回は、 初めて見る人でも迷わないように、 代表的な5作品を 「おすすめ順」と「公開順」 の両方から紹介します。
結論|初めてなら、この順番がおすすめ
1位 燃えよドラゴン
まずブルース・リーの凄さを一発で知りたい人。
2位 ドラゴンへの道
ブルース・リー本人の個性と哲学をもっと感じたい人。
3位 ドラゴン怒りの鉄拳
怒りと爆発力に満ちたブルース・リーを見たい人。
4位 ドラゴン危機一発
スター誕生の瞬間を見たい人。
5位 死亡遊戯
主要4作を見終わった後に見るのがおすすめ。
ただし、 これは作品の優劣ではありません。
「これからブルース・リーを好きになる人が 入りやすい順番」 です。
ブルース・リーの代表的な主演映画は何本?
ブルース・リー公式のFilmographyでは、 香港でスターとなってからの代表作として、
1971年
『ドラゴン危機一発』
The Big Boss
1972年
『ドラゴン怒りの鉄拳』
Fist of Fury
1972年
『ドラゴンへの道』
The Way of the Dragon
1973年
『燃えよドラゴン』
Enter the Dragon
1978年
『死亡遊戯』
Game of Death
が確認できます。
ただし、 『死亡遊戯』だけは 他の4本と事情が大きく違います。
ブルース・リー本人が完成させた映画ではなく、 彼の死後に、 撮影済みだった映像と 新たな映像を組み合わせて 1978年に完成した作品です。
まず4作品を見る。
その後に 『死亡遊戯』を見る。
この順番の方が、 初めての人には分かりやすいでしょう。
1位|『燃えよドラゴン』― 最初の1本ならこれ
「ブルース・リーって、 何がそんなに凄いの?」
そう思っている人には、 まず 『燃えよドラゴン』 です。
1973年。
ブルース・リーが 香港で大成功したあとに実現した、 ハリウッドと香港の共同製作作品です。
世界的なブルース・リー像を 決定づけた作品でもあります。
何がすごいのか
まず、 存在感です。
画面に出た瞬間、 視線がブルース・リーへ行きます。
筋肉だけではありません。
目。
呼吸。
構え。
声。
動き出す前の静けさ。
そして、 一気に爆発するスピード。
「映画スターとして完成したブルース・リー」 を見るなら、この作品。
そして哲学が映画の中にある
有名な、
“Don't think. Feel.”
「考えるな。感じろ。」
『燃えよドラゴン』
も登場します。
単なるアクション映画なら、 この場面は必要ありません。
しかしブルース・リーは、 武術を通して どう生きるか まで表現しようとしていました。
公式のBruce Lee Podcastでも、 彼が『燃えよドラゴン』へ 自分の哲学を入れることを 非常に重視していたことが紹介されています。
「考えるな、感じろ」の意味は、 こちらで詳しく解説しています。
こんな人におすすめ
- 初めてブルース・リーを見る
- 一番有名な作品から入りたい
- アクションだけでなく哲学も知りたい
- ブルース・リーがなぜ世界的スターになったのか感じたい
2位|『ドラゴンへの道』― ブルース・リー本人を一番感じる
『燃えよドラゴン』を見て 「もっとブルース・リーを知りたい」 と思ったら、 次は 『ドラゴンへの道』 をおすすめします。
理由があります。
この映画では、 ブルース・リーは主演だけではありません。
脚本。
監督。
製作。
まで手掛けました。
Bruce Lee公式も、 この作品を ブルースが書き、 監督し、 製作した作品として記録しています。
実は、最初のブルースは少しかっこ悪い
ここが面白い。
ローマへやって来たタン・ロンは、 最初から完璧な英雄ではありません。
田舎者っぽい。
言葉も分からない。
レストランでも戸惑う。
どこかコミカルです。
しかし、 いざ戦うと強い。
ブルース・リーには、 こんなユーモアもあったのか。
『燃えよドラゴン』だけでは見えにくい 人間味があります。
チャック・ノリスとのコロッセオ戦
そして、 映画史に残る チャック・ノリスとの対決。
この戦いが面白いのは、 最初からブルース・リー側が 圧倒するわけではないことです。
戦いながら、 相手を見る。
やり方を変える。
身体を柔らかくする。
リズムを変える。
そして、 対応していく。
固定された方法に執着せず、 相手に応じて変化する。
「Be Water」という思想を知ってから見ると、 単なるラスボス戦とは 違って見えてきます。
こんな人におすすめ
- ブルース・リーの個性を知りたい
- チャック・ノリス戦を見たい
- ジークンドー的な「適応」を感じたい
- ブルース本人の映画作りを味わいたい
3位|『ドラゴン怒りの鉄拳』― 怒れるブルース・リー
次は、 『ドラゴン怒りの鉄拳』。
1972年公開。
前作 『ドラゴン危機一発』を上回る成功を収め、 ブルース・リー人気を さらに押し上げた作品です。
この映画のブルース・リーは、 とにかく 怒りのエネルギー が強い。
師を失った悲しみ。
屈辱。
差別への怒り。
それが、 身体全体から噴き出します。
ヌンチャクのブルース・リー
ブルース・リーといえば、 ヌンチャクを思い浮かべる人も多いでしょう。
そのイメージを強くした作品の一つが 『ドラゴン怒りの鉄拳』です。
ヌンチャクを振る。
構える。
叫ぶ。
敵陣へ一人で乗り込む。
私たちが想像する 「怒れるブルース・リー」 が凝縮されています。
ただし、怒りは彼の完成形ではない
ここが、 BRUCE LEE MINDとして 見ておきたいところです。
映画では、 怒りが圧倒的な力になります。
しかし、 ブルース・リー本人の哲学では、 感情に支配されることが 最終到達点ではありません。
怒りも感じる。
しかし、 怒りそのものになるのではない。
自分を観察し、 必要な行動へ変える。
映画の「怒り」と、 思想家ブルース・リーの「自己統御」を 比べて見ると面白い。
こんな人におすすめ
- 最も熱いブルース・リーを見たい
- ヌンチャクが好き
- 復讐劇や熱い映画が好き
- ブルース・リーの感情表現を見たい
4位|『ドラゴン危機一発』― スター誕生の瞬間を見る
1971年の 『ドラゴン危機一発』。
これが、 香港映画スターとしての ブルース・リーを誕生させた作品です。
Bruce Lee公式によれば、 制作環境は決して恵まれていませんでした。
それでも映画は 大成功します。
ここから、 ブルース・リーの人生が 一気に動き始めます。
最初からブルース・リー映画ではないように見える
初めて見ると、 少し驚くかもしれません。
序盤では、 ブルース・リーが すぐ大暴れするわけではありません。
主人公は、 「喧嘩をしない」という約束をしています。
だから、 しばらく我慢する。
しかし、 ついに限界を超える。
そこから、 映画の空気が変わります。
「ブルース・リーが出てきた瞬間、 映画そのものが変わる」
という感覚を味わえる作品です。
完成形ではないから面白い
『燃えよドラゴン』ほど 洗練されてはいません。
『ドラゴンへの道』ほど 本人の創作自由度も高くありません。
でも、 そこがいい。
まだ世界的スターではない ブルース・リーが、
「この人は他の俳優とは何か違う」
と観客へ突きつける瞬間を見ることができます。
こんな人におすすめ
- ブルース・リーの出発点を知りたい
- スターが生まれる瞬間を見たい
- 作品の進化を追いたい
- 公開順で全部見たい
5位|『死亡遊戯』― 最後に見るべき理由
黄色いトラックスーツ。
現在でも、 ブルース・リーを象徴する 最も有名な衣装の一つです。
それが登場するのが 『死亡遊戯』。
ただし、 初めて見る人には 最後をおすすめします。
これは「完成したブルース・リー作品」ではない
ブルース・リーは1972年、 自ら構想した 『Game of Death』の撮影を始めました。
しかし、 『燃えよドラゴン』の製作が決まり、 撮影はいったん中断します。
その後、 ブルース・リーは1973年に亡くなりました。
現在一般的に知られる1978年版 『死亡遊戯』は、 残されたブルース本人の映像に、
代役。
別撮り。
アーカイブ映像。
新しいストーリー。
などを組み合わせて 完成させた映画です。
Criterion Collectionも、 1978年版について、 未完成だったブルースの作品映像と 新撮部分を組み合わせた 別作品であると説明しています。
だから、 これを最初に見て 「ブルース・リー映画ってこういうものか」 と判断しない方がいい。
それでも、本物のブルースが出てくると空気が変わる
そして、 後半。
実際にブルース・リーが撮影した 塔での戦闘場面へ入ります。
ここは、 やはり別格です。
ダン・イノサント。
カリーム・アブドゥル=ジャバー。
異なるタイプの相手と戦いながら、 ブルース・リー自身が 戦い方を変えていきます。
一つのスタイルだけで すべての相手へ対応するのではない。
相手が変われば、 自分も変わる。
ここにも、 ジークンドーの考え方が 非常に分かりやすく表れています。
公開順に見るなら、この順番
「ブルース・リーが どう変化したのかを見たい」 という人には、 公開順がおすすめです。
① 1971年
ドラゴン危機一発
↓
② 1972年
ドラゴン怒りの鉄拳
↓
③ 1972年
ドラゴンへの道
↓
④ 1973年
燃えよドラゴン
↓
⑤ 1978年
死亡遊戯
この順番だと、 かなり面白い変化が見えます。
俳優として出演する。
↓
スターになる。
↓
自分で脚本・監督・製作まで行う。
↓
ハリウッドとの共同製作へ到達する。
数年間で、 「出演させてもらう俳優」から、 自分の世界を映画にする人へ変わっていく。
この成長を見るだけでも、 公開順には価値があります。
初心者なら「全部理解してから見よう」と思わなくていい
ブルース・リーについて 少し調べ始めると、
ジークンドー。
詠春拳。
道教。
禅。
クリシュナムルティ。
自己実現。
いろいろ出てきます。
でも、 最初から全部知る必要はありません。
映画を見る。
「この人、なんか凄いな」 と思う。
好きな場面ができる。
そこから、 一つずつ知ればいい。
理解してから好きになる必要はない。
好きになってから、 深く知ればいい。
BRUCE LEE MINDも、 そのためのサイトにしたいと思っています。
映画から入った人へ|次に知ると面白い3つ
① 「考えるな、感じろ」は何を意味するのか
『燃えよドラゴン』を見たなら、 まずここです。
ただの 「直感で生きろ」 という言葉ではありません。
② なぜブルース・リーは「水になれ」と言ったのか
『ドラゴンへの道』や 『死亡遊戯』の戦い方を見ると、 変化することの意味が より分かりやすくなります。
③ 映画スターになる前、何を考えていたのか
映画だけを見ると、 ブルース・リーは 生まれながらのスターに見えます。
でも実際には、 読む。
書く。
トレーニングする。
記録する。
自分について考える。
非常に研究熱心な人物でした。
5作品から一つずつ「持ち帰る」なら
『ドラゴン危機一発』
チャンスが来るまで準備を続ける。
『ドラゴン怒りの鉄拳』
強い感情にもエネルギーがある。
ただし、それに支配されない。
『ドラゴンへの道』
相手や状況が変われば、
自分も変わる。
『燃えよドラゴン』
技術を超えて、
自分自身を表現する。
『死亡遊戯』
一つの方法に固執しない。
もちろん、 これは映画の公式な「教訓」ではありません。
作品とブルース・リー本人の思想を重ねて、 BRUCE LEE MINDとして 読み取ったものです。
ブルース・リー映画を見ると、なぜモチベーションが上がるのか
不思議なのですが、 ブルース・リーの映画を見ると、 身体を動かしたくなる人がいます。
何か始めたくなる。
鍛えたくなる。
姿勢を正したくなる。
もう少し本気で生きようと 思えてくる。
理由の一つは、 ブルース・リーが 演技だけで「強い人」を作っていない からでしょう。
映画の外でも、
鍛えていた。
読んでいた。
書いていた。
失敗していた。
方法を変えていた。
そして、 自分自身を作ろうとしていました。
画面の中のエネルギーと、 実際の人生がつながっている。
だから、 50年以上たっても、 映像から何かが伝わってくるのかもしれません。
迷ったら今夜、『燃えよドラゴン』を1本見る
ブルース・リーを知るために、 最初から本を10冊読む必要はありません。
まず、 映画を一本。
100分ほどです。
おすすめは、 『燃えよドラゴン』。
そして、
「何だ、この人」
と思ったら、 次へ進めばいい。
『ドラゴンへの道』を見る。
『ドラゴン怒りの鉄拳』を見る。
昔のブルース・リーを調べる。
名言を読む。
哲学を知る。
トレーニングを知る。
ブルース・リーは、 知れば知るほど入口が増える人物です。
武術から入ってもいい。
映画から入ってもいい。
筋トレからでもいい。
名言からでもいい。
人生に迷ったときに、 偶然一つの言葉から出会ってもいい。
入口は何でもいいと思います。
そこから先に、 かなり面白い世界があります。
まとめ|ブルース・リー初心者なら、この順番
まず見る
『燃えよドラゴン』
もっと本人を知る
『ドラゴンへの道』
熱量を味わう
『ドラゴン怒りの鉄拳』
原点へ戻る
『ドラゴン危機一発』
最後に見る
『死亡遊戯』
そして、 ブルース・リーを 本気で好きになってきたら、 今度は公開順でもう一度見る。
すると、 最初とは違うものが見えてきます。
身体だけを見ていたのに、 思想が見えてくる。
アクションだけを見ていたのに、 人生が見えてくる。
ブルース・リー映画は、 そこからが面白い。
最初は、かっこいいからでいい。
その「かっこいい」の奥を掘っていくのが、 BRUCE LEE MINDです。
主な参考資料
Bruce Lee公式
「The Legacy - Filmography」
Bruce Lee公式
「Bruce Lee - Long Bio」
Bruce Lee公式Podcast
Bruce Leeの映画・自己表現に関する各回
The Criterion Collection
「Bruce Lee: His Greatest Hits」
「Game of Death」
※本記事の「おすすめ順」は、
作品の公式ランキングではなく、
初めてブルース・リーを見る人が
魅力をつかみやすい順番として
BRUCE LEE MINDが独自に選んだものです。

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