ブルース・リーの身体を見ると、 まず目を奪われるのは 極端なまでに研ぎ澄まされた肉体です。
ボディビルダーのように巨大ではない。
それなのに、 速く、強く、しなやかで、 一瞬で爆発するような身体をしている。
では、 ブルース・リーは実際に どんなトレーニングをしていたのでしょうか。
この記事では、 ネット上で繰り返されている「伝説」ではなく、 Bruce Lee公式で確認できる資料を中心に、 彼の鍛え方を整理します。
そして最後に、 私たちがブルース・リーのトレーニングから 本当に真似すべきものまで考えます。
最初に|「完全なトレーニングメニュー」は断定しない
「ブルース・リー 筋トレ」と検索すると、 種目、重量、回数、セット数まで細かく書かれた さまざまなメニューが出てきます。
しかし、ここでは注意が必要です。
Bruce Lee公式の 「Nutrition and Fitness」自身が、 この資料では 個別の具体的メニューではなく、大きな考え方を扱う と説明しています。
出典を確認できない数字まで、 「ブルース・リーが毎日やっていた公式メニュー」 として断定しない。
その代わり、 公式資料からは 「何を鍛えていたのか」 「何を目指していたのか」 「どう改善していたのか」が かなりはっきり分かります。
実は、 そこにこそブルース・リーの凄さがあります。
ブルース・リーのトレーニングは「全部入り」だった
公式資料を見ると、 ブルース・リーは一つの運動だけを 極端に繰り返していたわけではありません。
取り組んでいたものとして、 次のようなものが紹介されています。
- ランニングなどの有酸素運動
- ウェイトトレーニング
- パンチやキックなどの武術練習
- 腹筋運動
- ストレッチ
- 指導そのものをトレーニングとして使うこと
- 瞑想
- 栄養についての研究
つまり、 筋肉だけを強くするのではありません。
心肺機能、筋力、スピード、柔軟性、 技術、回復、精神状態まで 一つのシステムとして考えていた。
ここが、 ブルース・リーの身体作りを理解する 最初のポイントです。
ブルース・リーは「大きな筋肉」を目指していなかった
ブルース・リーは ウェイトトレーニングも行っていました。
しかし公式によれば、 筋肉が大きくなりすぎることは 好まなかったとされています。
彼が求めたのは、 見た目の大きさではありません。
強い。
速い。
俊敏に動ける。
そのために使える身体でした。
Bruce Lee公式は、 この考え方を 「function over form」、 つまり外見より機能を優先する方向として説明しています。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
映画で見るブルース・リーの身体が、 巨大ではないのに異様な迫力を持つ理由が 少し分かります。
筋肉そのものが目的ではない。
「何のための筋肉なのか」 が先にある。
ランニング|朝の運動であり、思考する時間でもあった
ブルース・リーは、 朝にストレッチをしてから ジョギングへ出ていました。
しかも、 ランニングは単なる心肺トレーニングではありません。
“Jogging is not only a form of exercise to me, it is also a form of relaxation.”
「ジョギングは、 私にとって単なる運動ではない。 リラックスする方法でもある。」
出典:Bruce Lee公式「Nutrition and Fitness」 /日本語訳は当サイト
公式資料では、 ブルース・リーにとって朝のジョギングは 一人で考える時間でもあったと紹介されています。:contentReference[oaicite:3]{index=3}
ここも面白いところです。
運動する時間と、 心を整える時間を 別々に作っていません。
走りながら身体を鍛え、 同時に頭を整理する。
一つの時間を、 複数の成長へ使っています。
ウェイトトレーニング|筋肉ではなく「使える力」を作る
公式によれば、 ブルース・リーはオークランドでの大きな試合をきっかけに、 フィットネスや栄養をさらに深く研究するようになりました。
その過程で ウェイトトレーニングも取り入れています。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
しかし、 彼らしいのはここからです。
既製のトレーニング方法を そのまま受け入れません。
自分の身体に必要な部分を狙うため、 トレーニング器具まで自分で作ったり、 改造したりしていました。 :contentReference[oaicite:5]{index=5}
「このトレーニングが有名だからやる」 ではない。
「自分には何が必要か」を考え、 道具や方法まで変える。
これは、 ジークンドーの考え方そのものです。
パンチ・キック|感覚ではなく「数」を記録していた
ブルース・リーのトレーニングで 特にマニア心をくすぐるのが、 記録です。
公式によると、 ブルース・リーは 詳細なデイリープランナーをつけていました。
そこには、 その日に行った 次のような数字まで記録していました。
- キックの回数
- パンチの回数
- 腹筋運動の回数
- 走った距離
ただ練習するのではありません。
やったことを残す。
それを見て、 また次のトレーニングを考える。
ブルース・リーは、 自分自身の身体を 研究対象にしていた。
ここは、 私たちが最も真似しやすい部分でもあります。
「自分の経験を研究せよ」がトレーニングにも生きていた
ブルース・リーには、 有名な言葉があります。
“Research your own experience. Absorb what is useful, reject what is useless, add what is essentially your own.”
「自分自身の経験を研究せよ。
役立つものを吸収し、
役立たないものを捨て、
本質的に自分のものを加えよ。」
出典:Bruce Lee公式 「Research Your Own Experience」 /日本語訳は当サイト
これは武術の技だけを指す言葉ではありません。
公式は、 ブルース・リーが 有酸素運動、ウェイト、栄養、サプリメントなどを 自分自身で試しながら、 身体を研究していたと説明しています。:contentReference[oaicite:6]{index=6}
つまり、 ブルース・リー式トレーニングの核心は、 「この種目を何回やればブルース・リーになれる」 という話ではありません。
試す。
記録する。
身体を見る。
役立つものを残す。
合わないものを捨てる。
このサイクルこそ、 最もブルース・リーらしいトレーニング方法です。
腹筋|なぜあれほど体幹を重視したのか
ブルース・リーといえば、 極端に絞られた腹部も印象的です。
Bruce Lee公式でも、 日々の記録項目として 腹筋運動が挙げられています。:contentReference[oaicite:7]{index=7}
ただし、 ここでも見た目だけで考えない方が ブルース・リーらしいでしょう。
パンチ。
キック。
方向転換。
バランス。
身体を一つにつないで力を出すには、 体幹が重要になります。
腹筋を割ること自体ではなく、 動く身体を支える中心を作る と考えた方が、 彼の「機能優先」という思想と一致します。
ドラゴンフラッグはブルース・リーの筋トレだったのか?
ブルース・リーの筋トレを検索すると、 よく出てくるのが 「ドラゴンフラッグ」です。
現在でも、 ブルース・リーが行ったトレーニングとして 多くの記事で紹介されています。
ただし、 今回確認したBruce Lee公式の 「Nutrition and Fitness」では、 ドラゴンフラッグそのものを 具体的な中心メニューとして説明していません。
本記事では、 公式資料で直接確認できないものを 「ブルース・リー公式メニュー」として断定しません。
この線引きをする方が、 ブルース・リー好きにとっても 信頼できる記事になると考えています。
実はブルース・リーもトレーニングで大けがをした
どれだけ鍛えた人でも、 身体を無視すれば壊れます。
Bruce Lee公式によると、 1969年、 ブルース・リーは通常のトレーニング中に 背中へ重いけがを負いました。
公式では、 十分にウォームアップしなかったことが 原因として紹介されています。:contentReference[oaicite:8]{index=8}
一時は、 もう武術ができない、 普通に歩けない可能性まで告げられました。
そこからブルース・リーは、 自分のけがと身体を研究しながら 長い回復へ取り組みます。
鍛えることと、 身体を壊すことは違う。
ブルース・リーになりたいからといって、 彼の運動量や負荷を そのまま真似する必要はありません。
むしろ、 自分の身体を観察することの方が 彼の哲学には近いはずです。
ブルース・リー式トレーニングの5原則
1.見た目より機能を鍛える
大きくすることより、 強く、速く、動ける身体を作る。
2.一種類だけに偏らない
筋力、心肺、柔軟性、技術、回復を 一つの身体として考える。
3.毎回記録する
「頑張った」ではなく、 何をどれだけ行ったかを残す。
4.自分の身体で確かめる
有名な方法でも、 自分に合わなければ変える。
5.改善を止めない
完成したメニューを探すのではなく、 自分自身を研究し続ける。
今日から真似するなら「メニュー」より記録
ブルース・リーに憧れると、 「何キロのバーベルを何回やればいいのか」 を知りたくなります。
もちろん、 具体的な運動方法を知ることも大切です。
でも、 一番簡単で、 しかもブルース・リーらしい第一歩があります。
今日、 身体を動かした内容を記録してください。
たとえば、
- 歩いた時間
- 走った距離
- 腕立て伏せの回数
- ストレッチした時間
- 身体の調子
これだけで十分です。
1週間続けたら、 自分の記録を見ます。
何なら続くのか。
何をすると調子がいいのか。
どこに無理があるのか。
そして、 次の1週間を少し変える。
“Research your own experience.”
「自分自身の経験を研究せよ。」
出典:Bruce Lee公式 「Research Your Own Experience」 /日本語訳は当サイト
ブルース・リーの身体を そのままコピーすることはできません。
しかし、 自分自身を研究しながら 昨日より良い身体を作っていく方法 なら真似できます。
ブルース・リーの強さは「研究する習慣」から生まれた
映画だけを見ると、 ブルース・リーは最初から 超人的な身体を持っていたように見えます。
しかし公式資料を読むと、 違う姿が見えてきます。
走る。
ウェイトをする。
パンチする。
キックする。
伸ばす。
記録する。
そして、 また考える。
ブルース・リーのトレーニングに 「完成形」はなかったのかもしれません。
自分自身を研究し続けること自体が、 彼のトレーニングだったからです。
まとめ|ブルース・リーになるのではなく、自分を鍛える
ブルース・リーのトレーニングを調べると、 派手な種目や驚異的な身体能力に 目が行きます。
でも、 公式資料から見えてくる本質は もっと地道です。
- 身体を多面的に鍛える
- 見た目より機能を優先する
- トレーニングを記録する
- 自分自身で試す
- 必要なら方法を変える
ブルース・リーと 同じ身体になる必要はありません。
むしろ、 彼ならこう言うのではないでしょうか。
他人の身体をコピーするのではなく、 自分自身の身体を研究する。
今日のトレーニングを一つ記録する。
そこから、 自分の「使える身体」を 作り始めてみてください。
※本記事はAmazonアソシエイト・プログラムを利用しています。
主な参考資料:
Bruce Lee公式「#20 Nutrition and Fitness」
Bruce Lee公式「#63 Research Your Own Experience」
Bruce Lee公式「#28 A Day in the Life of Bruce Lee」
Bruce Lee公式「#11 Walk On」

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